この作品においては、内容について、あまり語りたくないので、amazonの紹介(本の裏表紙にもある)を載せておく。
おまえが死ぬのを見たい――男はそう言って女を監禁した。檻に幽閉され、衰弱した女は死を目前に脱出を図るが……。
ここまでは序章にすぎない。孤独な女の壮絶な秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、慟哭と驚愕へと突進する。
この作品はカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズの1つで、発表順としては、
- 悲しみのイレーヌ
- その女、アレックス
- 傷だらけのカミーユ
となる。
ただ、日本で出版されたのが、なぜか「その女、アレックス」から。
読んでいるうちに、前作があると気づき、そのラストが堂々と書かれているので(当たり前だけど)、少し憤慨したが、これでよかったと思う。
なぜなら、個人的には「その女アレックス」だけでおなかがいっぱい。
第1作目の「悲しみのイレーヌ」は遠慮しておこうかなと。
現代ミステリの残酷な殺害には、それを読者に納得してもらえるだけの背景と動機がある感じなのだが、読者としては、とにかく痛々しい。
読み続けるのはしんどいのである。
とはいうものの、この本を読むことで、深く感動し、自分の在り方を見直すような体験をさせられたような感じがした。
読んでよかったと思う。
ミステリー小説は好きなのだけど、もう少し、残虐なシーンが少ないものは無いのだろうか。
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